



朝5時起床、飛行機で中央高原の町、グアナファトへ。今まで旅した荒涼とした大地が広がる北部と極めて対照的な風景が広がる。町全体がユネスコ世界遺産に登録されている、美しいコロニアル都市である。
まず、グアナフアト訪問の目的の一つ『お城ホテル castillo santa cecilia』への宿泊。銀採掘で富を得た富豪が植民地時代に私邸として建設したお城が、現在もなおその形を留め、ホテルとして利用されている。自分の部屋の4倍はありそうな部屋に通された。
「こんなの、博物館でみたことある!」貴婦人の部屋だった。鎧人形なんかもあり雰囲気満天で、お姫様気分が高まる。
姫はお腹がすいたので、下界まで降りてみることにした。てくてく歩くこと、20分。庶民の活気あふれる、市場にたどりついた。「コース料理でも頼もうかしら」と、貴婦人が腕を振るう屋台へ。コンソメスープ、トルティージャ、ケサディータ、などをいただいた。やっぱり屋台のお料理が一番美味しいわ、と認識した次第。
イダルゴ市場では、所狭しと民芸品が並ぶ。食べ物も、チチャロン(豚皮カリカリアゲ)、タコス、トルティージャ、チリフライ)と見るからに美味しそう。ドミニカではしょっちゅうお腹を壊していたが、「屋台の味こそ、本場の味」と思うので、やめられない。「おいしいもののためなら、ちょっとくらい具合悪くなってもいいや」なんて思ってしまう。
石畳、レンガづくりのロマンティックな町並みは、パリ、ローマなどヨーロッパの街を連想させ、まるで映画の1シーンの中にいるような錯覚に陥ってしまう。
街一番のときめきスポット、『callejon del beso(口づけの小道)』へ。道向かいに住む男女が窓越しに口付けを交わせるほど、細い小道であることから、その名がついた。グアナファトは、山の斜面に立てられた家が多く、このような、雰囲気のある細い小道に沢山出くわす。おじいさんが煙草をふかしていたり、学生が本を読んでいたり、ちびっこがサッカーをしていたり、何気ない日常の光景がとても絵になる素敵な街だ。音楽、芸術が生活の一部として根付いているのも、この街の魅力である。
市内はバスが巡回していてとても便利。
バスに乗っていると、一人の男の子が入ってきた。首にはカードをぶら下げて(たぶん許可制)、乗客全員にとりあえず、チョコを配ってまわった。学校に行くお金がなくて、こうやって、資金を集めているそうだ。もちろんいらなければチョコはちゃんと回収してくれる。グアナファトに限らずメキシコのいたるところで、バスなどで資金集めをしている子に沢山遭遇した。
夕方からどしゃぶりになった。雨宿りをしていたら、鼓笛バンドが通りをやってきた。雨宿り仲間のおばさん曰く、今は、ちょうど先祖をまつるイベントの最中なのだそうだ。キリスト像(みこしのよう)を担ぐ屈強な男達が通過した後、無数のデコレートしたタクシーが通り過ぎ、そのタクシーの周りには配ってるお菓子をもらおう、と人だかりができていた。
しばらく雨宿りをしながら、バンドの音楽に聞き入っていた。
ホテルに帰るとますます雨脚が強くなり、雷鳴が聞こえるようになった。雰囲気はヨーロッパの怪談、そのものだ。うすぐらーい洋館にひとりぼっち。テレビも砂嵐。聞こえるのは雷雨の音のみ。
あまりもおどろおどろしかったので、毛布にくるまって早く寝た。
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